2022年02月28日
私の住む渥美半島は愛知県の南部に東西に伸びる小さな半島です。
南は太平洋、北は三河湾、西は伊良湖水道と三方を海に囲まれています。
半島の旧3町が合併して田原市になりましたが、以前この辺りの地名は渥美町、
その中心は福江で、かつて港町として栄えたところです。
福江港は波が穏やかな三河湾側にあって、つまり半島の北側にあって、
港を中心に商店が並ぶ街道がありました。
肉屋、魚屋、洋服屋、呉服店、文房具店、床屋、郵便局、遊郭のなごりを残す
楼という名のついた旅館などがありました。
そんな商店街に大きな変化が起きたのは1970年頃、町で初めてスーパーマーケットを
含むショッピングモールが誕生したのです。
世の中にスーパーマーケットというものが出来始めて、その波が小さな半島にも
押し寄せたのです。街道にあった個人商店の何軒かが、そのモールに入りました。
以来、このショッピングモールは旧渥美町の消費の中心となります。
私が中学か高校の頃のことでした。余談ですが、このショッピングモールの名前と
ロゴマークを公募することになり、ロゴは私と私の友人が揃って応募したのですが
友人の作品が見事採用されて、私は落選、記念品として石鹸セットか何かもらったと
記憶しています。
しかし、何事も始めがあれば終わりがあり、町にも色々なスーパーが出来始め、
このショッピングモールは今年3月までで姿を消すことになりました。
子どもの頃の商店街の賑わい、その後のショッピングモールの繁栄と衰退を見るにつけ
時代とともに世相も移り変わっていくものだと一抹の寂しさを感じながら思っています。